あなたはこれまで、いくつの「最強トレード手法」を試して、いくつ失敗してきましたか?
「移動平均線のゴールデンクロス」「MACDのシグナル」「ボリンジャーバンドの±2σ」──どれも試したけれど、なぜか負けが続く。そんな経験を、多くのトレーダーが持っています。
しかし、世界で唯一、トレードの世界大会「ロビンズカップ(Robbins World Cup Championship of Futures Trading)」で年間リターン11,376%(約114倍)という前人未到の記録を打ち立てた男は、複雑なインジケーターを一切使いませんでした。
その男の名は、ラリー・ウィリアムズ(Larry Williams)。彼が1987年に10,000ドルを1,137,600ドルに変えた時、使っていた武器はシンプルな移動平均線と、「市場の裏側を読む情報」だけでした。
本記事では、ラリー・ウィリアムズの9日EMAエントリー戦略の具体的な手順を完全解説すると同時に、多くの解説記事が触れない「本当の勝因」──COTレポートの活用法、シーズナリティの活かし方、そして彼を破産からではなく「致命的な損失」から守った資金管理哲学まで、すべて公開します。
読み終えた後、あなたのトレードに対する見方は根本から変わるはずです。
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取引やチャート分析をするなら、先に環境を整えておくとかなり見やすくなります。
僕が実際によく見るのはこのあたりです。
📋 この記事でわかること
- ラリー・ウィリアムズとは誰か?11,376%の真実
- なぜEMAなのか?SMAとの決定的な違い
- 9日EMAエントリー戦略の完全手順(買い・売り)
- 「ダマシ」を激減させる2つの必須フィルター
- COTレポートの読み方と実践活用法
- シーズナリティ(季節性)とは?具体的な使い方
- 資金管理の「2%ルール」── なぜこれが最強の武器か
- 現代の相場でこの手法を使う際の注意点
- よくある質問(FAQ)
1. ラリー・ウィリアムズとは何者か?”神話”の真実
ラリー・ウィリアムズは1942年生まれのアメリカ人トレーダー・著述家・投資教育者です。彼の名を世界中に轟かせたのは、1987年に開催された「ロビンズ・ワールドカップ・チャンピオンシップ」での前例のない実績です。
📊 1987年 ロビンズカップの記録
- スタート資金: 10,000ドル(約150万円)
- 最終資産: 1,137,600ドル(約1億7,000万円)
- リターン率: 11,376%(114倍超)
- 期間: 12ヶ月
- 使用市場: 主に先物市場(商品・金融先物)
この記録は今も破られていません。しかし多くの人が誤解しているのは、これが「運」や「ビギナーズラック」ではないということです。ラリーはその後、娘のミシェル・ウィリアムズも同大会で230%超の利益を上げるよう育て上げ、自身の手法が再現可能なシステムであることを証明しました。
「秘密の公開」という逆説的戦略
ラリーは多くの著書(『Long-Term Secrets to Short-Term Trading』など)で自身の手法を惜しみなく公開しています。なぜか?「手法を知っていても、実行できない人が99%いるからだ」と彼は言います。
知識だけでなく、それを実行するための心理的規律と資金管理がなければ、どんな手法も機能しない──これがラリー哲学の核心です。
2. なぜ「9日EMA」なのか?──SMAとの決定的な違いを理解せよ
まず基礎知識を整理します。移動平均線には主に2種類あります。
| 指標 | 計算方法 | 特徴 | ラリーの評価 |
|---|---|---|---|
| SMA (単純移動平均) |
N日分の終値を単純に平均 | 滑らか。直近データも10日前のデータも同等に扱う | 反応が遅い |
| EMA (指数平滑移動平均) |
直近のデータに指数的に大きな比重を置く | 直近の価格変動を敏感に反映する | ✓ トレンドの兆候を素早く捉える |
例えば、相場が急反転した場合、SMAは数日前の古いデータが平均に引っ張られるため、線がなかなか曲がりません。一方でEMAは、直近2〜3日の価格変動を重視するため、トレンドの転換を数日早く察知できます。
なぜ「9日」なのか?
ラリーが9日という期間を選んだ理由は、スイングトレードの時間軸と「週足の自然なサイクル」に起因します。
- 1週間 = 5営業日
- 2週間 = 10営業日 ≒ 9日(週末を除く実取引日の概算)
つまり、9日EMAは「約2週間のトレンドの勢い」を反映しています。これはスイングトレード(数日〜数週間保有)に最適な期間であり、短期すぎてノイズに惑わされず、長期すぎてシグナルが遅れないという絶妙なバランスを持っています。
💡 脳科学的な補足:なぜ「シンプルさ」が勝率を上げるのか
人間の脳は複雑な情報を処理する際、認知負荷が高まり、判断ミスが増えることが神経科学の研究で示されています(認知過負荷効果)。指標が多いほどトレーダーは「根拠の矛盾」に悩み、エントリーが遅れたり、見切り発射になります。ラリーが9日EMAという単一指標にこだわるのは、意思決定をシンプルに保つことで判断の質と速度を最大化するためです。
3. 【完全手順】9日EMAエントリー戦略──ステップ・バイ・ステップ
ここからが本題です。この手法は3つのフェーズで構成されています。
【フレームワーク】
Phase 1:セットアップ(Setup) → Phase 2:トリガー(Trigger) → Phase 3:エグジット(Exit)
■ 買いエントリー(ロング)の完全手順
大局のトレンドを確認する(環境認識)
日足チャートを開き、9日EMAが上向きに傾いているか、少なくとも横ばいから上向きに転じようとしているかを確認します。EMAが明確に下向きの相場でロングを狙うのは、川の流れに逆らって泳ぐようなものです。
セットアップ足を特定する
ローソク足がEMAを下から上にブレイクし、その日の終値がEMAよりも上で確定した足を「セットアップ足」と呼びます。これが買いシグナルの起点となります。ポイントは「終値確定まで待つ」こと。終値確定前に飛び乗るのは厳禁です。
逆指値の買い注文を置く(トリガー設定)
セットアップ足の高値 + 1ティックの位置に「買いの逆指値注文(ストップ注文)」を設定します。これは「この価格を上回ったら、本物の上昇トレンドが始まった」という証明を市場に求めるためです。翌日以降、別の足が出てこの価格を上回った瞬間にエントリーが自動発動します。
損切り(ストップロス)を設定する
セットアップ足の安値 ー 1ティックに損切り注文を入れます。これが「この戦略が失敗だったと判断する基準点」です。セットアップ足の安値を割り込んだということは、価格がEMAの下に再び沈んだことを意味し、シナリオが崩壊したと判断します。
■ 売りエントリー(ショート)の完全手順
ロングの完全な鏡像です。
- 環境認識: 9日EMAが下向き(または横ばいから下向きへ転換)であることを確認
- セットアップ足の特定: ローソク足がEMAを上から下にブレイクし、終値がEMAより下で確定した足を探す
- トリガー設定: セットアップ足の安値 ー 1ティックに「売りの逆指値注文」を置く
- 損切り設定: セットアップ足の高値 + 1ティックに損切りを設定する
⚠️ 絶対にやってはいけない「EMAタッチ即エントリー」の罠
よくある間違いは、価格がEMAにタッチした瞬間にエントリーすることです。EMAはあくまで「方向性を示す羅針盤」であり、それ自体がサポート・レジスタンスになるわけではありません。必ず「終値がEMAの反対側で確定したか」「前の高値/安値を更新したか」の2段階の確認を経てからエントリーしてください。
🔗 紹介リンク・おすすめツール
実際に使いやすいと感じた取引所・チャートツールをまとめています。
これから取引環境を整えたい方は、まずこのあたりから見ておくとスムーズです。
トークンを取引するなら|MEXC
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日本語にも対応していて登録も比較的わかりやすく、初心者でも取引を始めやすいのが魅力です。
チャート分析の定番|TradingView
チャート分析をするなら、まず候補に入るのがTradingViewです。
個人投資家からプロまで幅広く使われている定番ツールで、世界では
1億人超のトレーダー・投資家が利用していると案内されています。
無料でも十分使えますが、使い込む人ほど上位プランに課金して環境を強化していく、まさに
「使うのが当たり前」と言っていいレベルのチャートツールです。
最新型の分析環境を使いたいなら|kiyotaka.ai
こちらは僕が個人的によく見ているチャートツールです。
公式には仮想通貨に加えて米国株のライブ価格対応が案内されていて、暗号資産と公開市場を1つの画面で追いやすいのが強みです。
さらに、オーダーフロー、オーダーブックのヒートマップ、出来高の可視化、各種インジケーターなど、
「どの価格帯が意識されているのか」「どこに資金や流動性が集まっているのか」を
視覚的に把握しやすい設計になっていて、かなり見やすいです。
公式では数千の資産を扱えるデータ非依存の設計とも説明されていて、今後も対応範囲が広がっていきそうなタイプのツールです。
株式投資を始めるなら|moomoo証券
スマホでも扱いやすく、これから株式投資の環境を整えたい方に人気の証券口座です。
4. 「ダマシ」を激減させる2つの必須フィルター
9日EMA戦略の最大の弱点は、レンジ相場(横ばい)では機能しないという点です。トレンドのないフラットな相場では、EMAの上下を行き来するたびにダマシのシグナルが発生し、手数料と損失を重ねてしまいます。
多くのトレーダーがここで諦めます。しかし、ラリー・ウィリアムズが他のEMAトレーダーと決定的に違うのは、2つのフィルターでエントリーの戦場を厳選する点にあります。
フィルター①:COTレポート(商品先物取引委員会レポート)
COT(Commitment of Traders)レポートとは、アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)が毎週火曜日に集計し、金曜日に公表する先物市場の建玉データです。市場参加者を大きく3つに分類します。
| 参加者の種類 | 誰? | ラリーの評価 |
|---|---|---|
| コマーシャル (Commercials) |
農家、食品メーカー、エネルギー会社など「現物を扱う事業者」がリスクヘッジのために先物を使う | ✓ 最も信頼できる「スマートマネー」 |
| ラージ・スペキュレーター (大口投機家) |
ヘッジファンド、CTA(商品投資顧問)など。トレンドフォロー型が多い | △ 天井・底で大量の逆張り機会を提供することも |
| スモール・スペキュレーター (小口投機家) |
個人投資家など。感情で動きやすい | ✗ 大体、相場の天井と底で逆向きのポジションを持つ |
COTレポートを使った具体的なフィルタリング方法
ラリーが重視するのはコマーシャル(商業筋)の動向です。彼は「COTインデックス」という独自の計算式を用いて、現在のコマーシャルのポジションが過去と比較してどれだけ「極端」かを数値化しました。
【具体的な判断ロジック】
- コマーシャルが過去数年で最大規模の「買い越し」(ネットロング)になっている → 相場が底値圏にある可能性が高い → 9日EMAの買いシグナルに従ってロングを検討
- コマーシャルが過去数年で最大規模の「売り越し」(ネットショート)になっている → 相場が天井圏にある可能性が高い → 9日EMAの売りシグナルに従ってショートを検討
コマーシャルは「現物を扱うプロ中のプロ」です。穀物農家は自分が育てたトウモロコシの収穫予測を基に先物を売ります。彼らは「価格が高い」か「安い」かについて、どんなアナリストよりも正確な感覚を持っています。その動向が「極端」になった時こそ、相場が大きく転換するサインなのです。
COTデータはCFTC公式サイトで無料公開されており、「Barchart」や「TradingView」でも視覚的に確認できます。
フィルター②:シーズナリティ(相場の季節性)
「相場には季節がある」──これはラリーが著書で繰り返し強調する概念です。シーズナリティとは、特定の時期に特定の相場が動きやすいという、歴史的なパターンのことです。
なぜ季節性が存在するのか?それは人間社会の根本的な構造に由来します。
- 農産物: 小麦・トウモロコシ・大豆は種まき・収穫のサイクルが毎年ほぼ同じ時期に繰り返されるため、需給の変動も季節性を持つ
- 株式市場: 「ハロウィン効果(10月末〜4月が上昇しやすい)」「サンタクロースラリー(12月下旬の株高)」「Sell in May(5月に売れ)」などの現象が数十年にわたって反復
- エネルギー: 原油・天然ガスはドライブシーズン(夏)や暖房需要(冬)に合わせて毎年需要ピークが発生
- 金: インドの婚礼シーズン(10月〜11月)や中国の旧正月前は金の需要が高まる傾向
シーズナリティの具体的な使い方
例えば、あなたが日本平均株価(日経225)を対象に9日EMAの買いシグナルが出たとします。もし、そのタイミングが「歴史的に10年中8年は10月〜11月に上昇している」というシーズナリティと重なっているなら、そのエントリーは「追い風」を持った状態です。逆にシーズナリティが向かい風(例:歴史的に下落しやすい時期)なら、エントリーを見送るか、ロットを減らします。
🔍 シーズナリティの調べ方
「Moore Research Center (MRCI)」や「seasonalcharts.com」では、様々な商品・指数のシーズナリティチャートを無料で確認できます。XやYouTubeで「シーズナリティ×銘柄名」で調べると、解説動画も多数あります。
5. 「2%ルール」── 11,376%を生み出した資金管理の本質
ここが、この記事で最も重要なセクションです。エントリー手法は、全体のパズルの5分の1にすぎません。
ラリーは言います。「最悪の手法でも正しい資金管理があれば生き残れる。しかし最高の手法でも資金管理がなければ確実に破滅する。」
【2%ルールとは】
1回のトレードで口座全体の資金から失う金額を、最大でも2%以内に収める。
例:口座残高100万円 → 1トレードあたりの最大損失 = 2万円以内
9日EMAの損切りライン(セットアップ足の高値/安値)を基に逆算し、2万円を超えるようならロット数を下げる。ロットを下げても2%に収まらないなら、そのトレードはスキップする。
なぜ2%なのか?「資金管理の数学」が全てを説明します。
| 1トレードのリスク | 10連敗後の口座残高 | 再起の難易度 |
|---|---|---|
| 2% | 81.7万円(81.7%残存) | ✓ 十分継続可能 |
| 10% | 34.9万円(34.9%残存) | △ 元の利益を取り返すには+188%必要 |
| 30% | 2.8万円(2.8%残存) | ✗ ほぼ破綻。元を取るには+3,472%必要 |
ロビンズカップでラリーが取ったリスクは「大会用の特殊な設定」であり、彼自身が「通常の投資には絶対薦めない」と明言しています。一般的な長期トレードには1〜2%のリスク管理を徹底するよう、彼のすべての著書で繰り返し強調されています。
6. 現代相場でこの手法を使う際の注意点
ラリーが記録を打ち出した1987年と現在の相場は、根本的に異なる部分があります。当時は「ピット(場立ち)取引」が主流で、情報の非対称性が現代よりはるかに大きかった時代です。
現在は高頻度取引(HFT)、アルゴリズム取引が市場の80%以上を占め、チャートパターンはアルゴに先読みされやすい環境になっています。
現代流のアップデート3点
- ボリューム(出来高)との組み合わせ: EMAブレイクが「大量の出来高」を伴っているかを確認する。出来高を伴わないブレイクはダマシの確率が高い。
- 複数時間軸の確認: 日足でセットアップが出たら、週足のトレンド方向とも一致しているかを確認する(マルチタイムフレーム分析)。
- 対象資産の選別: 流動性が低い(出来高が薄い)銘柄は、アルゴによる値操作のリスクが高いため避ける。日経225、S&P500、主要商品先物など、流動性の高い市場に絞ることを推奨。
7. よくある質問(FAQ)
まとめ:「シンプルさ」を「深さ」で支えるのが真のプロ手法
本記事で解説したラリー・ウィリアムズの9日EMA戦略を改めて整理します。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| エントリー手法 | 9日EMAブレイク後の高値/安値更新で発動する逆指値注文 |
| フィルター① | COTレポートでコマーシャルが極端な片側ポジションを持っている方向に乗る |
| フィルター② | シーズナリティ(歴史的に動きやすい時期)のバイアスと一致するタイミングに絞る |
| 損切り | セットアップ足の高値/安値 ±1ティック(例外なし) |
| 資金管理 | 1トレードのリスクを口座全体の2%以内に収める「2%ルール」 |
この手法の真髄は、シンプルさを「複雑な知識(COT・シーズナリティ)」と「冷徹な規律(資金管理)」で支えている点にあります。チャートを見て直感でエントリーするのではなく、市場参加者の構造的な偏りと歴史的なパターンを「追い風」として確認してから、明確なルールでエントリーする──これが機能し続ける手法の条件です。
あなたのチャートに今すぐ9日EMAを設定してみてください。そして次のシグナルが出た時、COTとシーズナリティも確認してみてください。トレードがどれほど違って見えるか、体感してほしいと思います。
※本記事はラリー・ウィリアムズの著書・講演・インタビューをもとに情報提供を目的として作成したものです。投資には元本割れのリスクが伴い、すべての投資判断は読者自身の責任において行ってください。
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